大阪市立瓜破斎場にて、生活保護を受給されていた故人様を、介護施設の施設長様お一人でお見送りされた福祉葬の実例をご紹介します。
今回は身寄りのない故人様の葬儀について、施設長様から大阪市民セレモニーへご相談をいただきました。平野区役所で葬祭扶助の申請を行い、認可を受けたうえで、瓜破斎場の霊安室でお別れをして火葬を執り行いました。
葬儀費用については葬祭扶助が認められ、施設長様に葬儀費用をご負担いただくことなく、自己負担0円(税込)でのお見送りとなりました。
この記事では、実際のご相談から火葬までの流れに加え、大阪市で福祉葬を行う際の申請方法や認可条件、費用の考え方についてもご説明します。

大阪市立瓜破斎場での福祉葬|施行概要
| 葬儀形式 | 福祉葬(火葬式) |
|---|---|
| 施行場所 | 大阪市立瓜破斎場 |
| 火葬場所 | 大阪市立瓜破斎場 |
| お別れの場所 | 瓜破斎場霊安室 |
| 式場使用 | なし |
| お見送り | 介護施設の施設長様1名 |
| 一般会葬者 | なし |
| ご利用プラン | 福祉葬プラン |
| 利用制度 | 生活保護法に基づく葬祭扶助 |
| 葬儀費用の自己負担 | 0円(税込) |
今回の福祉葬では、瓜破斎場の葬儀式場は使用していません。霊安室で故人様とのお別れの時間を設けた後、火葬を行いました。
今回の福祉葬プランに含まれた内容
今回の施行では、病院からの搬送、ご安置、火葬に必要な葬祭用品、役所や斎場の手続きなどに対応しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 寝台車 | 病院から大阪市民セレモニー提携霊安室まで |
| 寝台車 | 提携霊安室から瓜破斎場霊安室まで |
| ご安置 | 提携霊安室でのお預かり安置(日数分) |
| ドライアイス | 必要日数分 |
| お棺 | 火葬用のお棺 |
| 仏衣 | 納棺用の仏衣 |
| 骨箱 | 大・小 |
| 後飾り | 後飾り一式 |
| 役所手続き | 死亡届提出などの手続き対応 |
| 斎場手続き | 瓜破斎場の火葬申し込みなど |
| 運営スタッフ | 搬送・火葬に伴う運営対応 |
| 火葬料金 | 今回の葬祭扶助による対応の範囲内で、ご負担0円 |
上記は今回の施行に含まれた内容です。すべての福祉葬で同じ用品やサービスが認められるという意味ではありません。葬祭扶助の対象となる範囲は、福祉事務所の判断や個別の状況によって異なります。
今回の福祉葬の費用|自己負担0円(税込)
今回の葬儀では、平野区役所で葬祭扶助の申請を行い、認可を受けました。
| ご利用プラン | 福祉葬プラン |
|---|---|
| 大阪市民セレモニーへの自己負担額 | 0円(税込) |
| 今回の葬儀費用の自己負担総額 | 0円(税込) |
ここでいう0円は、今回の施行で葬儀を行う側に生じなかった自己負担額を示しています。大阪市から支給される葬祭扶助の金額が0円という意味ではありません。
また、今回は瓜破斎場の式場を使用していないため、式場使用料は発生していません。
葬祭扶助が認められない場合や、制度の対象外となるサービスを希望される場合は、費用の取り扱いが異なります。事前に福祉事務所へ確認することが大切です。
ご相談から瓜破斎場でのお見送りまでの流れ
1.介護施設の施設長様からのご相談
以前、別の入居者様の葬儀をきっかけにご紹介をいただいていた介護施設の施設長様から、大阪市民セレモニーへお電話をいただきました。
ご相談の内容は、生活保護を受給されていた入居者様が亡くなられたというものでした。
施設長様からは、担当のケースワーカーともすでにお話が通っていることを伺いました。
故人様には身寄りがなく、ご自宅もない状況だったため、病院からお迎えし、霊安室でお預かりすることになりました。
2.病院へのお迎えと提携霊安室でのご安置
ご依頼を受け、大阪市民セレモニーの寝台車で病院へお迎えに上がりました。
故人様を病院から大阪市民セレモニー提携のお預かり霊安室へ搬送し、ご安置いたしました。
今回のように故人様のご自宅での安置が難しい場合でも、霊安室を利用して火葬までお預かりする方法があります。
3.平野区役所で福祉葬(葬祭扶助)の申請
翌朝、平野区役所の生活支援課で施設長様とお待ち合わせし、福祉葬の申請手続きを進めました。
今回の手続きでは、葬祭扶助の認可を受け、葬祭券が発行されました。
葬祭扶助は、生活保護法に基づいて必要な葬祭費用を支援する制度です。故人様が生活保護を受給されていた場合でも、自動的に利用できるわけではなく、福祉事務所による確認と判断が必要になります。
今回は施設長様と関係機関との連絡を取りながら手続きを進め、葬祭扶助の認可を受けて火葬の準備を整えました。
4.死亡届の提出と火葬許可書の取得
今回の手続きでは、死亡届の届出人についても確認が必要でした。
施設に住所がある方の場合、施設の管理者が法律上の届出資格に該当することがあります。しかし、施設長様であれば必ず死亡届の届出人になれるというわけではありません。
今回の故人様は病院への入院期間が長かったこともあり、関係先と確認を行ったうえで、病院長様に死亡届の届出人となっていただきました。
その後、届出先の要件を確認し、堺市南区役所へ死亡届(死亡診断書)を提出しました。
火葬許可書を取得した後、大阪市立瓜破斎場への申し込みを完了しました。
死亡届の提出先について
死亡届は、原則として死亡地、故人様の本籍地、届出人の所在地など、法律で認められた市区町村へ提出します。実際の届出先や届出資格は、個別の事情に応じて確認する必要があります。
5.瓜破斎場の霊安室でのお別れと火葬
火葬当日は、施設長様がお一人で故人様のお見送りにお越しになりました。
故人様にはお見送りをされるご親族がいらっしゃらなかったため、これまで施設で関わってこられた施設長様が、最後のお別れに立ち会われました。
瓜破斎場の霊安室で短い時間ではありましたがお別れをしていただき、故人様がお好きだったお品などを一緒にお納めしました。
その後、出棺して火葬を執り行いました。
火葬のお見送りを終えた施設長様は、少し寂しそうなご様子でお帰りになられました。
今回は葬儀式場を使用する形式ではなく、瓜破斎場の霊安室でお別れを行う火葬式でした。
なお、お棺に納められるお品には火葬場ごとの制限があります。一般的には燃えにくいものや火葬設備に影響するものなどは納められない場合があるため、事前の確認が必要です。
6.火葬後のご遺骨のお預かりと納骨について
今回のように、ご遺骨を引き取られる方がいらっしゃらない場合には、火葬後のご遺骨の取り扱いについても確認が必要です。
今回の施行記録では、瓜破斎場でご遺骨を翌年8月まで保管し、その間に引き取りの申し出がなければ合同埋葬となる取り扱いでした。
大阪市では、引き取り手のない一定のご遺骨について、斎場での保管期間経過後、定められた手続きを経て大阪市設南霊園の無縁堂へ合同埋蔵する仕組みがあります。
ただし、ご遺骨の保管期限や引き渡しの方法は、適用される制度や個別の事情によって異なります。今回の記録にある保管期限が、すべての福祉葬に共通するわけではありません。
大阪市の福祉葬とは?葬祭扶助の仕組みを解説
福祉葬とは、一般的に生活保護法に基づく「葬祭扶助」を利用して行う葬儀を指します。民生葬と呼ばれることもあります。
葬祭扶助は、経済的な理由などにより葬祭を行うことが難しい場合に、必要最小限の葬祭費用を支援する制度です。
大阪市でも生活保護制度の扶助の一つとして葬祭扶助が設けられています。
ただし、生活保護を受給されている方が亡くなられた場合に、必ず葬儀費用が0円になる制度ではありません。葬祭を行う方や扶養義務者の状況、故人様の遺留金品などを踏まえ、福祉事務所が判断します。
葬祭扶助が認められる主な条件
生活保護法第18条では、葬祭扶助について、経済的に困窮している方への扶助に加え、一定の条件のもとで葬祭を行う方に扶助できる場合が定められています。
- 葬祭を行う方が経済的に困窮し、必要な葬祭費用を負担することが難しい場合
- 生活保護を受給していた方が亡くなり、葬祭を行う扶養義務者がいない場合
- 葬祭を行う扶養義務者がなく、故人様の遺留金品だけでは必要な葬祭費用を賄えない場合
実際の認可では、申請される方の状況、故人様の生活保護受給状況、扶養義務者の有無、遺留金品などが確認されます。
故人様が生活保護を受給していなかった場合でも、法令上の条件に該当すれば葬祭扶助の対象となる可能性があります。
一方で、生活保護を受給していたことだけを理由に、必ず認可されるわけではありません。
今回の実例では、施設長様と平野区役所で申請を進め、実際に葬祭扶助の認可を受けています。ただし、個別の認可判断に用いられたすべての審査内容を示すものではありません。
施設長様や施設関係者が福祉葬を相談する場合
介護施設や高齢者施設では、入居者様が亡くなられた際に、身寄りがない、親族と連絡が取れない、葬儀を行う方が決まっていないといった状況が生じることがあります。
そのような場合は、まず担当のケースワーカーや福祉事務所へ相談し、葬祭を行う方や手続きの進め方を確認することが大切です。
施設長様や施設職員の方が関係機関との連絡調整を担う場合でも、葬祭扶助の申請資格や死亡届の届出資格が自動的に認められるわけではありません。
今回も施設長様からご相談をいただき、関係機関との手続きを確認しながら火葬まで進めました。
大阪市で葬祭扶助を申請する方法と手続きの流れ
大阪市で葬祭扶助の利用を希望する場合は、対象となる方の状況に応じて、区役所の生活支援担当窓口や福祉事務所へ相談します。
特に重要なのは、葬儀を進める前に制度の利用について相談することです。
1.福祉事務所やケースワーカーへ相談する
故人様が生活保護を受給されていた場合は、担当のケースワーカーへ連絡し、葬祭扶助を利用できる可能性があるか確認します。
生活保護を受給されていなかった場合も、経済状況などによって対象となる可能性があるため、福祉事務所へ相談してください。
2.申請する方と必要書類を確認する
葬祭扶助は、原則として葬祭を行う方の状況などを確認したうえで判断されます。
申請にあたっては、死亡の事実を確認できる書類、申請者の本人確認書類、葬祭費用の見積り、故人様の遺留金品に関する資料などが必要となる場合があります。
必要書類は個別の状況によって異なるため、必ず担当窓口の案内に従ってください。
3.葬祭扶助の審査と決定
申請後は、福祉事務所が生活保護法に基づく要件や必要な葬祭費用などを確認し、扶助の可否や範囲を判断します。
今回の実例では、平野区役所で申請手続きを行い、葬祭券の発行を受けました。
4.認可内容を確認して葬儀を進める
葬祭扶助の認可を受けた後、認められた範囲で搬送、安置、火葬などの手続きを進めます。
事前に確認せず葬儀を契約・施行した場合や、すでに費用を支払っている場合には、希望どおりに扶助を受けられない可能性があります。
葬儀後の申請や費用の立て替えについても、認められると決めつけず、必ず事前に福祉事務所へ確認してください。
葬祭扶助で対象となる費用と対象外になる可能性がある費用
生活保護法第18条では、葬祭扶助の範囲として、検案、遺体の運搬、火葬または埋葬、納骨その他葬祭のために必要なものが定められています。
実際にどの費用が認められるかは、制度上の基準や個別の事情によって判断されます。
対象となる可能性がある費用
- 必要なご遺体の搬送費用
- 火葬までに必要な安置費用
- 必要なお棺などの葬祭用品
- 火葬に必要な費用
- 法令や基準に照らして必要と認められる納骨などの費用
これらは一般的な説明であり、記載したすべての費用が無条件に認められるわけではありません。
事前確認が必要な費用
式場の利用、宗教者へのお礼、特別なお別れの演出、供花、追加の葬祭用品などについては、葬祭扶助の対象になると一律に判断することはできません。
制度の範囲外となるサービスを希望される場合は、利用の可否や費用負担について事前に福祉事務所へ相談する必要があります。
今回の実例では、式場を使用せず、瓜破斎場の霊安室でお別れを行いました。
葬祭扶助の基準額と自己負担0円の違い
葬祭扶助には制度上の支給基準があり、適用される金額は地域や条件などによって異なります。
今回の「自己負担0円」は、実際に葬儀を行った際の負担額を示すもので、葬祭扶助の支給基準額や支給決定額を示すものではありません。
最新の基準額や適用条件については、大阪市の担当窓口へ確認してください。
大阪市立瓜破斎場で福祉葬を行う場合
大阪市立瓜破斎場は、大阪市平野区にある市立斎場です。
今回の施行では、提携霊安室から瓜破斎場の霊安室へ故人様を搬送し、施設長様にお別れをしていただいた後、火葬を行いました。
火葬式は、通夜や告別式などの儀式を行わず、火葬を中心に故人様をお見送りする葬儀形式です。
ただし、火葬式であっても、必ず火葬前にお別れの時間を設けられるとは限りません。斎場の利用条件や当日の状況、安置場所などによって対応が異なります。
また、瓜破斎場の火葬料金が、福祉葬であれば誰でも自動的に無料になるというわけではありません。今回のように葬祭扶助が認められた場合と、一般の火葬料金の取り扱いは区別して考える必要があります。
大阪市の福祉葬・葬祭扶助についてよくある質問
Q.生活保護を受給していれば葬儀費用は必ず0円になりますか?
いいえ。生活保護を受給していたことだけで、葬祭扶助が必ず認められるわけではありません。葬祭を行う方の状況や法令上の条件などを確認したうえで、福祉事務所が判断します。
Q.故人様が生活保護を受給していなくても利用できますか?
利用できる可能性があります。葬祭を行う方が経済的に困窮している場合など、生活保護法の条件に該当するかどうかを福祉事務所が判断します。
Q.身寄りのない方の福祉葬は施設長でも相談できますか?
はい。施設長様や施設関係者様から大阪市民セレモニーへご相談いただけます。ただし、葬祭扶助の申請資格や死亡届の届出資格は別途確認が必要です。担当ケースワーカーや福祉事務所と連携して進めることが大切です。
Q.葬儀が終わってから葬祭扶助を申請できますか?
葬儀後の申請や、すでに支払った費用の取り扱いは、個別の状況によって判断が必要です。事後の申請で必ず支給されるものではないため、葬儀を契約・施行する前に福祉事務所へ相談してください。
Q.福祉葬でも火葬前にお別れできますか?
斎場や安置場所の利用条件によっては、お別れの時間を設けられる場合があります。今回の実例では、瓜破斎場の霊安室で施設長様に故人様とのお別れをしていただきました。ただし、すべての斎場や施行で同様の対応ができるとは限りません。
Q.福祉葬で読経をお願いすることはできますか?
宗教者による読経などを希望される場合は、事前の相談が必要です。宗教者へのお礼などが葬祭扶助の対象になると一律に判断することはできません。今回の施行記録には読経の実施は含まれていません。
Q.大阪市では福祉葬についてどこに相談すればよいですか?
生活保護を受給されている場合は、担当のケースワーカーや区役所の生活支援担当窓口へ相談してください。今回の実例では、平野区役所生活支援課で申請手続きを行いました。
施設長様お一人でお見送りされた今回の福祉葬
今回の福祉葬は、介護施設の施設長様からのご相談をきっかけに、病院へのお迎え、霊安室でのご安置、平野区役所での葬祭扶助の申請、死亡届の提出、瓜破斎場での火葬までを進めた事例です。
身寄りのない故人様でしたが、火葬当日は施設長様がお一人でお見送りにお越しになり、霊安室で最後のお別れをしていただきました。
葬祭扶助の認可を受けたことで、今回の葬儀は自己負担0円(税込)で執り行うことができました。
福祉葬では、故人様の状況だけでなく、葬祭を行う方の有無、関係機関との連絡、死亡届の届出資格、ご遺骨の取り扱いなど、確認すべき事項がそれぞれ異なります。
大阪市民セレモニーでは、こうした個別の事情を確認しながら、必要な手続きを進めてまいります。
大阪市の福祉葬・生活保護の葬儀についてのご相談
大阪市民セレモニーでは、生活保護を受給されている方の葬儀や、身寄りのない方の火葬についてのご相談を承っています。
ご家族さまからのご相談はもちろん、介護施設・高齢者施設の関係者様、成年後見人などの立場で関わられている専門職の皆様からのご相談にも対応いたします。
葬祭扶助を利用できるか分からない場合や、死亡届・火葬の手続きについてお困りの場合も、まずは状況をお聞かせください。
大阪市民セレモニーでは、関係機関への確認が必要な事項を整理しながら、それぞれの状況に応じたお見送りをご案内いたします。
福祉葬・葬祭扶助に関する公的情報
葬祭扶助の対象条件や手続きについては、次の公的情報もご確認ください。
※制度の利用可否や対象費用は、申請時点の法令・基準および福祉事務所の個別判断によります。この記事で紹介した自己負担0円は今回の施行実例であり、すべての福祉葬に同じ条件が適用されるものではありません。

